薪ストーブの温度検証を終えての考察は以下
テンマクウッドストーブMにおいて火入れ後より20分までの温度上昇が最も高いことが分かり、これは本体及び煙突両方について同様である。
検証中の薪ストーブ最高温度は本体天面にあたる部分であり、最大450～490℃程度が観測され、500度を超えることはなかった。ただしこれは使用する燃料の種類や太さ、薪の投入量および各種ダンパーの調節具合などによって大きく変動する可能性があり、特に二重煙突などを使用した場合にはより強いドラフト効果が発生することが過去の検証で証明されているため薪ストーブの最高温度を結論付けるものではない。
天面における温度上昇は、特に炉内で炎が大きく燃焼している場合において500度に近い温度を維持し、薪ストーブでいうところのオーロラバーンや空気の流入を制限した状態及び効率的な二次燃焼が見込まれる状況においては天面よりも薪ストーブ側面のほうが高い温度を維持することがわかった。これについては動画内で紹介したグラフ60分経過時点の測定結果に基づくものである。
また本体側面温度についてはグラフで見た場合に綺麗な比例状態となっており、今回の実験は1時間での検証であったため2時間後、3時間後のグラフの様子を確認することはできないが、概ね60分経過時点を起点にほぼ横ばいで推移するものと考えられる。
煙突側の温度変化については本体燃焼部に最も近い部分から距離に応じて温度が徐々に下がることがわかり、本体に最も近い部分においては本体燃焼部とほぼ遜色ない温度レベルを観測できていることから、熱源として薪ストーブを有効利用する場合は煙突起点部周辺も積極的に有効活用するべきである。
なお安定稼働中の薪ストーブにおいては煙突吐出口の吹き出し温度も平均して200℃程度を観測していることから、稼働中の煙突全域において人の接触はもとより、特にテント生地の接触などに注意を払う必要があると考えられる。
体感においては安定稼働時の薪ストーブより50cm以内の範囲は特に遠赤外線効果による強い熱が感じられたため、テント生地など熱の蓄積ダメージを有効的に回避するには概ね1m以上の距離が必要と思われるがこれについてはさらなる検証が必要である。
合わせて今回の検証では二重煙突などを用いた断熱処理などを行っていないため、より強いドラフト効果を発生させた場合での検証や空気の流入などを緻密に調整したより燃費特化型の運用比較など、今後はそういった検証についても継続して行っていきたいと思う。
考察は以上とする。
本検証は株式会社UJackが独自に行なった実験データであるためこちらのデータを用いて被ったあらゆる損害等については一切責任を負うことができかねます。
なお本検証結果の転載等を行う場合には安全上の観点から無断転載などは一切お断りさせていただいております。
また、本検証はテント内などでの火器類の使用を推奨するものではありません。
撮影場所：UJackむつざわオートキャンプ場
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株式会社UJackとは？ —Company Profile—
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